chén とは?
ベトナム語「チェン」の意味・読み方
公開: 2026-10-23
「chén」の意味
小皿・小さい椀
chén(チェン)「チェン↗」と語尾をすっと上げる。母音 e は口を横に開いた「エ」
chén とは?ベトナム語「チェン」の意味・読み方
お茶の店で「Chén trà」と書かれた小さな湯のみを出されたり、乾杯の場で「Cạn chén!」と声が上がったり、フエの店で小皿に盛った bánh bèo を数える声が聞こえたり。chén(チェン)は、大きさも用途も違う小さな器をまとめて指す語です。ここでは、見かけた chén が何を指しているのかを読み取る視点で整理します。
この語の意味
Wiktionary は chén を名詞として2つの意味で載せています。1つ目は、取っ手のない小さな陶器の杯で、酒やお茶を3本の指でつまんで飲む、ショットグラスのような器です。chén trà(湯のみ)がその例です。2つ目は中部・南部のラベル付きの意味で、ご飯を食べる小さい椀を指し、北部では同じものを bát と呼ぶと注記されています。類別詞は cái です。
このほか、くだけた言い方の動詞として「食事をする」という用法もあり、派生語の đánh chén は友人同士の砕けた会話で聞かれる表現です。
椀を大小の語で言い分ける全体像(bát・tô・đọi)はbát の記事に書きました。この記事は chén の2つの意味に絞ります。
発音のコツ
chén は**サック声調(上げ)**で、「チェン」の語尾をすっと上げます。母音 e は日本語の「エ」より口を横に大きく開けます。
北部(ハノイ)と南部(ホーチミン)の違い: 意味にも音にも差があります。意味は上の通りで、ご飯茶碗の意味は中部・南部のものです。音は Wiktionary の IPA でハノイが [t͡ɕɛn˧˦]、ホーチミンが [cɛŋ˦˥]。南部では語末が ng 寄りの「チェング」に近くなります。
どこで目にするか
茶器・お茶の場面: chén trà は湯のみ、ấm chén(アム チェン) は急須と湯のみのセットを指す語です。Wiktionary は ấm chén を派生語として載せています。
乾杯・酒席の場面: 「Cạn chén!」 は、小さな杯を飲み干そうという呼びかけです。酒席では quá chén という言い方も聞こえ、これは杯を重ねすぎた状態を表します。
中部・南部の食堂: ご飯茶碗は chén cơm で、北部の bát cơm と同じ器です。bánh bèo のように小皿で蒸す料理は、フエなどで chén を単位に注文します。店員の「何皿にしますか」に答えるときも chén で数えます。
台所用品の説明: 食洗機は máy rửa chén と書かれ、家電のパッケージや説明書で目にします。
関連語・一緒に出てくる語
| ベトナム語 | 読み | 意味 | 音声 |
|---|---|---|---|
| chén trà | チェン チャー | 湯のみ | |
| chén cơm | チェン コム | ご飯茶碗(中部・南部) | |
| bát cơm | バット コム | ご飯茶碗(北部) | |
| ấm chén | アム チェン | 急須と湯のみのセット | |
| đánh chén | ダイン チェン | 食事をする(くだけた言い方) | |
| máy rửa chén | マイ ズア チェン | 食洗機 |
Wiktionary は chén bát、chén đũa、tô chén も派生語に挙げています。器と器、器と箸を並べて「食器一式」を表す言い方で、洗い物や食卓の準備の話題で出てきます。
ミニ会話例
よくある質問
Q. 北部では chén と言わない? A. 北部でも chén は湯のみや杯の意味で使います。ご飯茶碗の意味が中部・南部のものです。
Q. chén と tô はどちらが大きい? A. tô が大きい丼で、chén は小さい椀です。tô はtô・bát の記事にまとめています。
Q. chén の「小皿」という訳は? A. 日本語の小皿は平らな皿ですが、chén はある程度深さのある小さい椀です。平らな皿は別の語(đĩa)になり、たれ用の器の頼み方は小皿の記事にあります。