「鴨肉」はベトナム語で?
thịt vịt(ティット ヴィッ)の意味・使い方

「「鴨肉」はベトナム語で?thịt vịt(ティット ヴィッ)の意味・使い方」はベトナム語で

thịt vịt

ティット ヴィッ —「ティッ↘ ヴィッ↘」と、2語とも短く落として切るイメージで

鴨肉は扱う店が限られ、メニューに出ていないことも多い。席に着く前に「ここに thịt vịt はありますか」と一言聞くのが確実。

「鴨肉」はベトナム語で?thịt vịt(ティット ヴィッ)の意味・使い方

鴨肉は、どの食堂にもある牛肉や豚肉と違って扱う店が限られ、麺ものだけ、夕方だけ、という店も珍しくありません。席に着いてから「今日はない」と言われないよう、入口で確かめる一言を先に覚えておくと空振りしません。

発音のコツ

thịt も vịt も、ị にナン声調(短く落とす)が付いています。どちらも伸ばさず「ティッ↘ ヴィッ↘」と2回続けて短く切るのがコツです。語尾の t は息を止めるだけで、音として出しません。

北部・南部で語は共通で、thịt vịt のままどこでも通じます。違うのは v の音です。Wiktionary は vịt の発音をハノイ [vit]、サイゴン [vɨt] ~ [jɨt] と併記しており、南部ではヤ行寄りの「ユイッ」に近く聞こえることがあります。thịt 自体も南部は [tʰɨt] で「イ」がやや「ウ」寄りになります。カタカナ通り「ティット ヴィッ」と言えば、どちらの地域でも伝わります。

使い方の1文

Ở đây có thịt vịt không?(オー ダイ コー ティット ヴィッ ホン) =「ここに鴨肉はありますか。」

Ở đây(ここに)+ có ... không?(…はありますか)の型です。肉の名前を入れ替えれば他の食材にもそのまま使えるので、扱いが店によって分かれる食材を探すときの定型として覚えておくと便利です。

間違えやすい点

まず押さえたいのは、日本語の「鴨」とベトナムの vịt がずれていることです。 Wiktionary は vịt を「カモ科の水鳥」と定義しますが、食堂で出てくる vịt は実際にはアヒル(家禽)です。野生の鴨は vịt trời(空の vịt)と呼んで区別します。日本の鴨肉を思い浮かべて頼むと、風味は近いものの別の肉が出てくる、と思っておくと外しません。

数え方は類別詞 con です。Wiktionary も vịt の類別詞を con としています。鴨肉は丸ごと1羽・半羽の単位で売る店が多く、半羽なら nửa con vịt です。

  • Cho tôi nửa con vịt.(チョー トイ ヌア コン ヴィッ) =「鴨を半羽ください。」

似た鳥との取り違えもあります。ngan(ンガン/ンガン声調)はバリケンで、Wiktionary は vịt xiêm を同義語として挙げています。つまり同じ鳥が北部では ngan、南部では vịt xiêm と呼ばれます。北部には ngan を専門に出す店もあるため、vịt を探しているときに ngan の看板を見かけたら、同じものではないと確認してから入ります。

最後に、thịt を落として vịt とだけ言うと、肉ではなく鳥そのものを指します。肉が欲しいときは thịt を必ず前に付けます。

関連語

ベトナム語 読み 意味 音声
vịt quay ヴィッ クアイ 鴨の丸焼き(ロースト)
cháo vịt チャオ ヴィッ 鴨がゆ
bún măng vịt ブン マン ヴィッ 鴨肉とタケノコの米麺
trứng vịt lộn チュン ヴィッ ロン 孵化直前のアヒルの卵
vịt xiêm ヴィッ シエム バリケン(南部の呼び名)
ngan ンガン バリケン(北部の呼び名)

あわせて覚えたい

所属ハブ: 食材のまとめ(記事準備中)

本記事のベトナム語表記・声調・IPAは Wiktionary と Vietnamese phonology (Wikipedia) を主要出典として編集部が照合しました。運営者情報

発音音声は合成音声(Microsoft Edge TTS・ボイス vi-VN-HoaiMyNeural)で作成しています。