「まっすぐ・右・左」はベトナム語で?
Đi thẳng・Rẽ phải・Rẽ trái の発音・使い方

「「まっすぐ・右・左」はベトナム語で?Đi thẳng・Rẽ phải・Rẽ trái の発音・使い方」はベトナム語で

Đi thẳng

ディー タン —「ディー→・タン↓↗」で、タンをいったん沈めてから軽く戻す

「右に曲がって」は Rẽ phải(ゼー ファイ)、「左に曲がって」は Rẽ trái(ゼー チャイ)。南部では rẽ の代わりに quẹo を使う。

「まっすぐ・右・左」はベトナム語で?Đi thẳng・Rẽ phải・Rẽ trái の発音・使い方

道を尋ねたあと、返ってきた答えを聞き取れないと結局迷ってしまいます。方向の語は数が少ないので、この3つだけ先に耳に入れておくと道案内が一気に成立するようになります。タクシーやGrabの運転手に「そこを右」と伝えるときにもそのまま使えます。

現地の人に伝わる発音のコツ

**Đi thẳng(まっすぐ行く)**は、đi が高さを変えないンガン声調(平ら)、thẳng がいったん下げてから軽く上げるホイ声調です。「ディー」は平らに置いて、「タン」を軽く沈める。thẳng の th は日本語のタ行より息を強く出す音なので、「タン」ではなく「トァン」に近い息づかいで出すと通じやすくなります。語末の -ng は口を閉じずに鼻に抜かす音で、日本語の「ン」でほぼ足ります。

**Rẽ phải(右に曲がる)**の rẽ は、途中で喉を締めて切り、上げ直すガー声調。ここで日本人がつまずきやすいのが r の音です。北部(ハノイ)では r を「ザ行」で読み、南部(ホーチミン)では英語に近い「ラ行」で読みます。同じ綴りでもハノイでは「ゼー」、ホーチミンでは「レー」に聞こえるので、聞き取りのときはどちらも rẽ だと思って構えておくと落ち着きます。phải はホイ声調で「ファ」を沈めてから戻す感じ。

**Rẽ trái(左に曲がる)**の trái はすっと上げるサック声調です。tr は北部では ch と同じ「チャ」に寄り、南部では舌を反らせた音になります。旅行者としてはどちらも「チャイ」で押し通して問題ありません。

北部(ハノイ)と南部(ホーチミン)の違い: 語彙そのものが変わる、数少ない例のひとつです。「曲がる」は北部が rẽ、南部では quẹo(クエオ) を使います。quẹo は短く強く落とすナン声調で、さらに南部では qu の k がほとんど消えて「ウェオ」に近く響きます。ホーチミンやメコンデルタで「クエオ ファイ」と聞こえたら右折の指示です。

方向の言い方 早見表

道案内で耳にする順に並べています。

フレーズ 読み 意味 音声
Đi thẳng ディー タン まっすぐ行く
Rẽ phải ゼー ファイ 右に曲がる(北部)
Rẽ trái ゼー チャイ 左に曲がる(北部)
Quẹo phải クエオ ファイ 右に曲がる(南部)
Quẹo trái クエオ チャイ 左に曲がる(南部)
Bên phải ベン ファイ 右側(に)
Bên trái ベン チャイ 左側(に)
Quay lại クアイ ライ 引き返す・戻る

phải と trái は単独だと「右・左」という位置を指す語で、動作にするには rẽ / quẹo を前に置きます。逆に「右側にありますよ」と場所を言うときは bên phải のほうが自然です。

場面別の使い方(旅行シーン)

タクシー・Grabで: 目的地に近づいたら方向だけ短く伝えます。「Rẽ phải」 とだけ言えば十分伝わりますし、南部なら「Quẹo phải」。交差点を指定したいときは Rẽ phải ở ngã tư(ゼー ファイ オー ガー トゥー/交差点で右に) のように ở(〜で)でつなぎます。ngã tư は道が四方に分かれる交差点のことです。

道を尋ねた返事を聞くとき: 相手は早口で長く答えてくることが多いのですが、拾うべき語は結局 đi thẳng・rẽ / quẹo・phải / trái の3種類です。この3つの音だけに集中し、聞こえたら手で方向を作って確認すると、そのまま会話が成立します。

行き過ぎてしまったとき: Quay lại(クアイ ライ) で「戻ってください」。バイクの多い街では路上でのUターンが難しい場所もあるので、運転手が別ルートを提案してきたら任せてしまうのが安全です。

バイクタクシーの後ろから: エンジン音とヘルメットで声が届きにくいので、長い文より単語を切って出したほうが確実です。「Rẽ trái」 のように2音節で言い切り、同時に肩越しに手で方向を作る。運転手はミラーで手の動きを見ているので、音声と身振りの二重がけが一番速く伝わります。

ミニ会話例

あなたChợ Bến Thành ở đâu?(チョー ベンタイン オー ダウ)— ベンタイン市場はどこですか?
通行人Đi thẳng, rồi quẹo trái.(ディー タン、ゾイ クエオ チャイ)— まっすぐ行って、それから左に曲がって。
あなたQuẹo trái ở ngã tư, đúng không?(クエオ チャイ オー ガー トゥー、ドゥン ホン)— 交差点で左、で合ってますか?
通行人Đúng rồi.(ドゥン ゾイ)— そう、それです。

最後の đúng không?(合ってますか?)で復唱すると、聞き間違いをその場で潰せます。方向の語は1音節なので聞き逃しやすく、この一手間が効きます。

ベトナム文化メモ

ベトナムの街は道の名前が細かく変わり、番地も枝番が多いため、地元の人でも「通りの名前」より「目印から何本目を曲がる」という説明をよくします。案内してくれた人が手で方向を示しながら話すのはそのためで、言葉が半分しか分からなくても手の動きを見ていれば方向は取れます。

もうひとつ知っておくと楽なのが、バイクの流れです。ハノイもホーチミンも二輪が主役で、右折・左折の指示は歩行者よりバイク目線で語られることがあります。「すぐそこを左」と言われても、歩道からは入れない路地だったということも起こります。迷ったら地図を見せて確認するのが確実です。

rẽ と quẹo のように南北で語そのものが入れ替わる例は、実はそれほど多くありません。挨拶やお礼はほぼ全国共通で、声調の実現のしかたが少し違う程度です。方向の語がその数少ない例外にあたるので、南部にしか行かない予定でも quẹo だけは頭の片隅に置いておくと、現地で「知らない単語が出てきた」と焦らずに済みます。逆にハノイ育ちの人がホーチミンで quẹo を使うこともあり、どちらが正しいという話ではなく、単に地域の色だと受け止められています。

よくある質問

Q. 北部と南部、どちらの言い方を覚えればいい? A. 滞在先に合わせるのが一番ですが、rẽ は全国で通じます。南部で rẽ phải と言っても伝わりますし、逆に北部で quẹo と言っても意味は取ってもらえます。聞き取りの側だけ両方頭に入れておけば十分です。

Q. thẳng だけで「まっすぐ」と言える? A. thẳng は「まっすぐな」という状態を表す語なので、進む動作にするには đi(行く)を足して đi thẳng とします。指示として使うなら đi thẳng が基本形です。

Q. 「右側にあります」と言いたいときは? A. Bên phải(ベン ファイ) を使います。左側なら Bên trái(ベン チャイ)。rẽ / quẹo は動作、bên は位置と覚えると混ざりません。

Q. 「行き過ぎた、戻って」はどう言う? A. Quay lại(クアイ ライ) が「戻る・引き返す」です。強く言う必要はなく、地図を見せながら添えるだけで通じます。

あわせて覚えたい関連フレーズ

所属ハブ: 道案内で使うベトナム語 一覧

本記事のベトナム語表記・声調・IPAは Wiktionary と Vietnamese phonology (Wikipedia) を主要出典として編集部が照合しました。運営者情報

発音音声は合成音声(Microsoft Edge TTS・ボイス vi-VN-HoaiMyNeural)で作成しています。