ベトナム語の「đ」と「d」の違い|日本人が最も間違える発音
公開: 2026-09-11
「ベトナム語の「đ」と「d」の違い|日本人が最も間違える発音」はベトナム語で
đ / d
ドゥ/ズ・ユ —đ は日本語のダ行に近く、d は北部でザ行・南部でヤ行
文字の名前そのものが好例。Đ は「đê(デー)」、D は「dê(ゼー/イエー)」と読み、これは堤防を意味する đê と、ヤギを意味する dê の綴りと同じ。
ベトナム語の「đ」と「d」の違い|日本人が最も間違える発音
ベトナム語のアルファベットには、棒が1本ついた đ と、ふつうの d という見た目のよく似た2文字があります。日本語話者の耳にはどちらも「ダ行」に聞こえてしまいがちですが、ベトナム語ではまったく別の子音で、しかも d は地域によって読み方まで変わります。
結論
đ は南北共通で日本語の「ダ」に近い音。d は北部でザ行、南部でヤ行に変わる、đ とは無関係の子音です。 同じ「ダ」で済ませると、別の単語として聞こえてしまうことがあります。
音の説明
Wiktionary の発音表記では、đ は [ɗ](入破音=喉を軽く締めてから息を弾ませて出す破裂音)とされ、ハノイ・サイゴンともに [ʔɗ] とほぼ同じ調音です。日本語のダ行 [d] とは喉の使い方が違いますが、聞こえ方としては最も近い音なので、カタカナ「ダ」で覚えて実用上問題ありません。
一方 d は、北部(ハノイ)で [z](ザ行)、**南部(ホーチミン・サイゴン)で [j](ヤ行)**という、đ とはまったく別系統の音になります。同じ「d」の文字なのに、地域によって出てくる音がザ行かヤ行かで割れる点が、ベトナム語の子音のなかでも独特です。
なお文字の名前自体もこの2音を体現しています。Đ は「đê(デー)」、D は「dê(北部ゼー・南部イエー)」と読み、これはそれぞれ「堤防」を意味する đê、「ヤギ」を意味する dê という実在の単語と同じ綴りです。
北部と南部の違い
đ は北部・南部でほぼ差がなく共通です。差が出るのは d のほうで、北部はザ行、南部はヤ行とはっきり分かれます。この規則は d だけでなく、gi- で始まる語(gì=何、など)にも同じように効きます。
実例
| ベトナム語 | 意味 | 北部の読み | 南部の読み | 音声 |
|---|---|---|---|---|
| đâu | どこ | ドウ | ドウ | |
| dâu | 桑の実・花嫁 | ズウ | ユウ | |
| đê | 堤防 | デー | デー | |
| dê | ヤギ | ゼー | イエー |
đâu と dâu、đê と dê は、母音がまったく同じで先頭の子音だけが違う組です。đ か d かの一点で意味が変わることが、この表からわかります。
間違えると何が起きるか
日本語話者が d を無意識に「ダ」で発音すると、d の語が đ の語と同じ音になり、別の単語として聞こえてしまいます。たとえば「どこですか」のつもりで đâu を使う場面で、d 側の dâu(花嫁・桑の実)の発音のクセが出ると、聞き手は一瞬「桑の実の話?」と受け取りかねません。逆に「ヤギ肉」(thịt dê)を注文するつもりが、d を強く「ダ」寄りに出してしまうと đê(堤防)に寄って聞こえ、店員が意味を取り違える可能性があります。日常会話では文脈で察してもらえることが多いものの、d を見たら「ダ」を使わないと決めておくと、聞き分け・言い分けの両方で迷いが減ります。
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